ローゼンメイデンの登場人物は、それほど膨大ではありません。多すぎもせず少なすぎもせず、それぞれが無理なく気持ちよく、物語に収まっている印象を受けます。
ローゼンメイデンの登場人物の言葉遣いは綺麗です。戯曲のような気取った言い回しも多く優雅な世界を創り上げています。綺麗な言葉は観ていて安心感があります。
ローゼンメイデンは物語として面白いですし、また、象徴に満ちた世界観も興味深いです。そしてやはり、作品を盛り上げていくのは魅力的な登場人物たちです。
☞ 上に名前のない登場人物については、ローゼンメイデン事典をご覧下さい。
悲しい宿命を受け容れたドール
ローゼンメイデンシリーズの第1ドール。黒い大きな翼を持つ。残忍な悪者のように登場するが、物語の進行とともに優しさや脆さも描かれる。苦悩と矛盾を内に抱え、葛藤する姿が印象的。
ローゼンメイデンシリーズの第2ドール。バイオリンを使った技は多彩。大事な局面では、持ち前の行動力と賢さを発揮して活躍。姉妹の中で唯一、雪華綺晶に何も奪われずにやり過ごす。
姉妹同士の争いを望まない心優しいドール
ローゼンメイデンシリーズの第3ドール。自分の心に芽生えた感情を如雨露で大切に育てている印象がある。姉妹や契約者への思いやりは一貫している。第4ドールの蒼星石とは双子。
ローゼンメイデンシリーズの第4ドール。実直・生真面目な性格で、自分の心に生まれた感情や迷いを、ハサミで切り落としてまうような厳しさがある。第3ドールの翠星石とは双子。
ローゼンメイデンシリーズの第5ドール、主役。他の姉妹に比べると大人びたところがある。他者に対しては思いやりを持ち公明正大で、桜田家に集うドールたちのリーダー的存在。
やさしさを知り、人にもやさしさを分けてあげる
ローゼンメイデンシリーズの第6ドール。マスコット的存在であったが、この時代で大きく成長する。信頼する真紅にすべてを託して舞台を降りる。現在はアニメ・原作ともにリタイア。
ローゼンメイデンシリーズの第7ドール。物理的な肉体を持たない幽霊体で空間や時間の束縛を受けないが、自分自身さえ持てずにいる。器と自我を欲して他の姉妹ドールに襲いかかる。
ローゼンメイデンシリーズを模倣して作られた、別作者の手によるドール。父の期待に応えて戦い続けて滅びたが、彼女が本当に欲していたものは父の愛だけだった。アニメにのみ登場。
本作品の主人公。真紅と翠星石、雛苺のマスターとなる中学生の少年。彼が真紅のぜんまいを巻いたことで物語が始まる。やさしい心とマエストロ級の能力を持っている。
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原作新シリーズの主人公、大学生。「枝分かれした世界」のもう一人の桜田ジュンであり、旧シリーズのジュンが成長した姿ではない。鬱屈しているが誠実で、やはり特別な力を持っている。
雛苺の元マスター。契約は解除したが雛苺とは今も仲が良く、桜田家にも時々遊びに来る。他人の前では無表情だが、ジュンのクラスの学級委員もつとめていて、やさしくてしっかり者。
ジュンの姉。高校生だが、両親が不在の桜田家を切り盛りをしている。ジュンやドールたちをいつも見守り、支えとなっている。おっとりとした性格だが、しっかり者で頼りになる。